メール送受信エラーについて

『昨日まではメールの送受信が出来ていたのに…?』

ため息をついてエラーコードを確認し調べてみるもメール設定ページを開くと見たことない設定値や専門用語だらけ。

こんな時に限って『早急にメールを確認しなければいけないのに…!』

実はセキュリティの脆弱性を修正するために定期的に行われるWindows Update によって

このような事例が多く散見されます。

かといって定期アップデートを行わないとコンピューターの動作が遅くなってしまったり、サイバー攻撃のリスクが高まってしまいます。

そのような際の対策を理解しておけばアップデートに伴いメールの設定値が変わってメールの送受信が出来なくなってしまった時も落ち着いて対応ができます。

本日はメールソフトにて突如起きてしまったメールの送受信エラーの改善方法と合わせて

メールの送受信の仕組みをお話させていただきます。



ポート番号とは

本事例に関しましてはポート番号という数値がWindows Updateにより書き換わってしまうのが原因で起きてしまう現象です。ポート番号が変わってしまうとなぜ、メールの送受信が出来なくなってしまうのでしょうか?

ネットワーク上に存在しているパソコンには必ず『IPアドレス』という『住所』が割り当てられています。

『IPアドレス』=『埼玉県川越市新宿町A丁目B番地Cマンション』

これだけで十分の所在地がわかります。

IPアドレスを見ればどのパソコンかを識別することができます。

しかし、建物の場所だけではマンションの部屋番号がわからないので手紙は届きません。

そう!ポート番号は言わば『部屋番号

部屋番号がいつもお手紙を出したり届く玄関口が変わってしまうと(書き換えられると)

メールの送受信が出来なくなってしまうのです。

ポート番号』 = 『XYZ号室

今お使いいただいているメールソフトの設定を確認し

メールの送信ポート番号受信ポート番号を確認してみましょう。

前述させていただいたポート番号の正しい数値がわからない!

そんな時はお手元に『プロバイダ情報』をご用意してください。

実は『ポート番号』は『インターネット接続事業者』=『プロバイダ』による

メールアドレス設定情報にしっかりと記載されています。

タンスの奥底に眠っていることが多いのでぜひ改めて『プロバイダ情報』保管場所の定位置を決めてあげてください。

設定値を確認しよう

本稿では

『OCNテクニカルサポート』よりWEBサイト情報のPOP3受信方式の項目を参考にさせていただいております。

こちらには

受信メールサーバー(POP)

ポート番号:995

SSL:使用

送信メールサーバー(SMTP)

ポート番号:465

SSL:使用

OCNの場合だと

995号室』に手紙が届いて,『465号室』からメールを郵便ポストに出しに行くんだな!

と捉えていただければと思います。

こちらの数値が書き換わっていた場合は部屋番号、「ポート番号」を書き換えれば改善です。

またご契約している内容や、受信方式の違いがございますとこちらの数値ではメールの送受信が出来ないことがございます。

必ずプロバイダ情報をお手元にご用意して記載されている数値の入力をしてください。

インターネットセキュリティ警告が出たときは

『メールの送受信はできるけどインターネットセキュリティ警告が出てしまいます!』

こういった警告がいきなり出てくるとビックリしますしセキュリティなんて書かれていたら恐い印象を受けますよね?

上記文面でのご相談も多く飛び交っておりますが、『ポート番号』で解決できます!

その際は

受信メールサーバー(POP)

ポート番号:110

SSL:なし

送信メールサーバー(SMTP)

ポート番号:465

SSL:なし

『ポート番号』をこちらに書き換えていただくと

インターネットセキュリティ警告のポップアップは出てこなくなります。

定期的にメールサーバーにて『セキュリティ証明書』の更新が行われます。

更新後は前述したほうの『ポート番号』でも警告が出なくなりますので一時的にこちらのポート番号をお使いいただければストレスなくメールができます。

 WindowsLiveメールのサービスが終了しています。

Windows Liveメールのサポートは、2017年1月10日で終了しています。

併せて、OSのアップグレード『windows10』→『windows11』と変わっていく中でさらに不具合が生じる可能性がございます。

サポート終了から4年が経ってしまいますとセキュリティ的な面で不備が出てくる可能性がございます。ちなみに項目4のインターネットセキュリティ警告が出たときに一時的な対策として利用する『ポート番号』に関してはLiveメールでは送受信が出来ないようになっており機能が粛々と減っています。

また、こういったアップデートに伴いまして、連日の不具合が起きてしまうと業務に支障が出てしまいます。 

弊社では『Liveメール』→『Outlook』へのメール設定の引継ぎ作業を行っております。

まずはお気軽にご相談ください。

まとめ

皆さまいかがでしたか。メールは手紙やFAXに代わる無料で通信できる便利な機能ですが、急に使えなくなったときにどうしたら良いのかわからず、困ってしまう難しいものだったりします。メールの送受信エラートラブルが起きた際に少しでもお役に立てれば幸いです。

メールにまつわるあれやそれ、法律で決められてるって知ってますか?

おはようございます。情報セキュリティ相談センターです。

今朝は何件メールが来ていましたか?

わたしは16件きていました。そのうち15件が迷惑メールです。

まぁ迷惑メールとは言っても、どこかしらで登録したサイトの広告ですから、厳密にいえば迷惑メールではありませんが、気持ち的にはとっても迷惑です。

こまめに配信停止にしても、新しくなにかを購入すればまたそのショップからのメールマガジンが届く…「配信を希望する」のチェックを外し忘れただけなのに~~!

実際、メールマガジンで紹介された商品を買うことも少なくないので、完全に迷惑かと言われればそうでもないような…。そんなこんなで、どんどん広告メールは溜まっていきます。

広告メールって敬遠されがちですし、意味がないように見えてその実、わたしみたいなつられて買っちゃうような人がいるから相手も送ってくるわけですし、まったく無意味なものではありませんよね。

しかし、そのメール、本当の意味で「迷惑メール」になってませんか?

むやみやたらに送ればいいってものではありません。メールの利用にもきちんとルールが定められています。

本日は、メールにまつわる法律についてお話ししたいと思います。

迷惑メール防止法 オプトイン/オプトアウト

冒頭でお話ししました、「広告メール」か「迷惑メール」かの境界線となるものに、「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」というものがあります。通称「迷惑メール防止法」といわれるものですね。2002年に制定され、2005年、2008年に改正を重ね、広告メールおよび迷惑メールの制限を定めています。

2008年の改正で最も特徴的なものがオプトイン方式の導入です。
このオプトイン規制に則っているかいないかによって、広告メールなのか迷惑メールなのかに振り分けられます。

オプトイン方式とは、あらかじめメールの送信の同意を得た相手に対してのみ広告メールの送信を許可する方式です。

何かしらのサイトに登録する際、よくでてきますよね、「配信を希望する」のチェックボックス。

これにチェックが入っていれば、送信に同意するということになります。

また、受信者がメールの送信を同意(オプトイン)した記録も残す必要があります。

わたしが迷惑と思っていたメールは、そのほとんどが合法広告メールなわけです。こまめにオプトアウトしないとですね…

そう、オプトインの対義語にオプトアウトという言葉があります。広告メールを許可なく送信すること、あるいは広告メールの受信を拒否することを指します。

送られてくる広告メールにも、「配信停止はこちら」なんてリンクが貼られていますよね。このリンクも、法律で定められているんです。

メールを送信することがたとえ合法だったとしても、内容によっては違反になることがあります。それこそ、オプトアウトの案内の表示がない…とかね。

迷惑メール防止法では、広告メールの送信の際に義務として表示するものが定められています。

先に挙げたオプトアウトの案内だけでなく、送信者の氏名または名称、そして住所、問い合わせ先、電話番号やアドレス、URLといった送信者の情報など。

送られてきたメール、あるいは送っているメール、きちんとこれらの情報を満たしていますか?


迷惑メール防止法 偽装メール

迷惑メール防止法では送信者およびの偽装も禁止されています。

なりすましメールに当たりますからね、そもそも当たり前の話ではあります。

当たり前の話なのに、当たり前のように横行しているのが現状です。

送信元のアドレスをなりすましたり、そもそもアドレスを表示しないように設定したり…。

これらを禁止した「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律案」の改正が2005年に改正されているということは、すでに15年以上前から違法な迷惑メールは横行しているということになります。

このスパムメールと呼ばれる迷惑メールのほとんどが送信者を偽装して送られるものであり、つまりほとんどが違法なわけですが、15年たってもいまだ改善されません。

むしろ悪化する一方で、現在はコミュニケーションチャットツールやSNSなどでも広がっています。SNS上で仲良くしていたアカウントが突然サングラスの広告をbotのように流し始めた…なんて経験はありませんか?サングラスならまだましです。ダイレクトメッセージでアダルトサイトのリンクをばら撒くなんて事例もありました。

禁止であることが当たり前なはずのに、横行しすぎて存在が当たり前になってしまっているスパムですが、もちろん法律違反ですから、罰則があります。

当たり前に存在していても、1年以下の懲役または3000万円以下の罰金措置です。かつて100万以下だったものが、大幅に引き上げられた金額です。3000万円ですよ。洒落にならないですよ!それでもなくならないのが現状なんですけどね…。

なにはともあれ、偽装されたメールおよびスパムの横行は減っていないのが事実です。わたしたちにできるのはそこから被害が出ないようにすることでしょう。

思い当たらないメールのリンクを踏んではいけません。開くことすらちょっと危ないかも。でも開くまでそれが偽装か否かなんてわからないし。だからこそ、有益だろうとなんだろうと広告メールは迷惑がられるんですよね。

迷惑メールと広告メールの見分けが付けられる大人になりたいですね。

不幸のメール

そうそう、主題とは多少ずれますが、メールといえば「不幸のメール」なんてのがありますよね。

プライベートでメールをほとんど使わなくなりましたし、連絡先の相手もわたしもさすがにいい年ですからしばらく見ていませんが、今も学生の間ではまわっているのでしょうか。思い出すとなんだかノスタルジックな気持ちになっちゃいます。

「チェーンメール」と呼ばれるこの手のメールも、迷惑メール、スパムメールに分類されます。はじめてその存在を知った小学6年生のわたしは、びびって馬鹿正直に指定人数分転送したのを覚えています。母親にしこたま叱られましたし、学年全体で指導されました。

連絡手段がLINEになっても、数回送られてきました。妹から送られてきたときには微笑ましいものでしたが、内容によってはそんな可愛らしいものでもありません。

ではチェーンメールが犯罪なのかというと、なかなか難しい話です。たとえば、「〇人に転送しないと殺しに行くぞ」なんて文面でしたら、強要罪に当てはまることがありますし、騙すような書き方でなにかしらの商品を売りつけようというような内容でしたら詐欺罪です。

「佐賀銀行がつぶれる」という内容のチェーンメールを流した人が信用毀損罪に問われた例もあります。

実際に事件になっているわけですから、可愛らしいなんて言葉で片づけていいものではありません。

スパムと同様に、メールだけでなくコミュニケーションチャットツールやSNSでも類似したものが出回っています。もちろん、中には全く問題ないものがたくさんあります。「見た人は全員やる」なんてハッシュタグを使って好きな音楽を共有したりとかね。

コミュニケーションが手軽で容易になった現代で、良いことと悪いことの境界線を曖昧にしないように気を付けなければいけませんね。

本日のまとめ

冒頭でも言いましたが、わたしはわりと広告で見た物を買います。広告メールは有用な営業商法と言えるでしょう。しかし、むやみやたらに送っていいものではありません。きちんと決められたルールがあります。

やってはいけないこと、いいこと、なんとなくわかっているような気がしていませんか?

「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」なんていわれてもピンときませんが、強要罪や詐欺罪と言われれば、途端に現実味を帯びてきませんか?前者も、現実的なものとして意識しなければいけません。

チェーンメールのように子供じみていても、迷惑メールに通ずるものです。若かりし頃、わたしのように転送してしまって親や学校に叱られた経験がある人だって少なくないはずです。あのときは漠然とダメなものだと思っていたことが、明確に文章にされています。

あのときよりもリテラシーのある大人になれていますか?若かったな~なんてノスタルジーに浸って、ついでに今一度、用意されている規則を確認してみてくださいね。


<参考サイト>

総務省 国民のための情報セキュリティサイト

総務省 特定電子メールの送信の適正化等に関する法律のポイント

一般社団法人日本データ通信協会

シェアしたくなる法律相談所