ちゃんと守れる?「プライバシー」プライバシーマーク制度

おはようございます。情報セキュリティ相談センターです。

突然ですが皆さん、プライバシーと個人情報の違いって分かりますか?

どちらも似たような意味合いを持つ言葉として認識し、使っているのではないでしょうか?たしかに、このふたつの言葉は深くかかわっている言葉です。

情報が資産になるこの時代で、個人情報の取り扱いは最も重要なことのひとつです。これまでも様々なところで言ってきましたが、個人情報は個人にとっても、企業にとっても、大事な情報です。あなたにとってはどうでもいいような情報も、誰かにとってはずっと価値のあるものかもしれません。

ただでさえ口頭・紙媒体といった直接的な理由以外での情報漏洩も方法がたくさんある時代です。

さまざまなものが電波に乗りインターネットに放出されるということは、それはもう取り戻せないのです。誰が手にしたのかさえ特定は難しくなります。

言ってしまえば、高い塔の上から紙をばら撒くようなものです。その紙はあなたにとって無価値なものかもしれませんが、拾った人は簡単にお金に換えてしまいます。

インターネットと現実世界が融合しているというのは、そういうことなのです。

本日は、そんな大事な大事な個人情報を守るプライバシーについてです。


個人情報とプライバシーと法律

では、冒頭の問いに戻りますが、プライバシーと個人情報の違いとは何でしょう?

「個人情報」は、個人情報保護法で

『生存する個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述などによって特定の個人を識別できるもの(他の情報と容易に照合することができ、それによって特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)、または個人識別符号が含まれるもの。』

と定義されています。

簡単に言えば、生きている個人の情報であり、特定の個人を識別できるもののことを「個人情報」と言います。

わたしは本名ではないSNSのアカウントを持っていますが、そこで本名や住所、勤務先、あるいは生年月日といった、わたしにまつわる情報が記載された写真が投稿されれば、それは「本名ではない匿名のアカウント」であることに関わらず「わたし」の情報ですから、個人情報の流出になります。

少しややこしいですが、それを保有している人がわたしだろうとわたしじゃなかろうと、わたし個人の特定が可能な情報はわたしの個人情報であり、それを公表したのが誰であろうと個人情報の流出に変わりはありません。

また、個人情報保護法は日本の法律ですが、日本に居住する外国人の方の情報も個人情報に含まれます。

一方「プライバシー」は「個人や家庭内の私事・私生活。個人の秘密。また、それが他人から干渉・侵害を受けない権利」「自己の情報をコントロールできる権利」という意味があります。

どちらかといえば権利的な意味合いが強いですね。

どちらも法律の話ですから、なかなか簡単にすべて理解できる話ではありません。う~ん、難しいです。

たとえば、メールアドレス「123abc@~」といったメールアドレスはただの汎用的な文字の羅列であり、個人の特定には至りません。しかしそれが「yamada@~」といった、名前の予測が可能かつ、個人を特定できるものであった場合、個人情報に該当するそうです。@の後に企業ドメインがあれば、「その会社のヤマダさん」まで特定できてしまいます。

とはいえずいぶんと曖昧な境界であり、この境界はそのほとんどを各々の判断にゆだねるしかないのです。

個人情報保護というのは、企業や団体が個人情報を適切に取り扱う方法を規定したものであり、プライバシーの保護は含まれません。

とはいえ、個人情報保護法を守るということはプライバシーを守ることに繋がるので、全く別物というわけでもありませんね。

同様に、「企業や団体」が対象ですから、各個人には適用されません。つまり、わたしの友人がSNS等でわたしの個人情報を公開したり、メールアドレスを勝手に誰かに教えたとしても、「個人情報保護法」には抵触しません。(もちろん、それはそれで別の問題になりますよ!)

世の中は個人情報を利用して便利になる一方で、その扱いによるトラブルも増えていく一方です。

インターネット通販で何かを購入するために入力された個人情報、氏名、電話番号、住所、おまけにクレジットカードの番号など、悪用されたらどうでしょうか?

買い物に行く手間を省くために、便利にするために利用した個人情報がもし1度でも悪用されれば、怖くてそのサイトでの買い物なんてこれからできないですよね。

悪用なんて言い方をしましたが、企業も企業で“悪”用するために手に入れたわけではないのに、どこかで漏れてしまい悪用されたらどうなるでしょうか?

先に行ったように、利用者は減りますし、社会的信用も失います。情報はなんでもアッという間にニュースになりインターネットの海を飛びまわる世界ですから、その被害は甚大になるのが目に見えています。

とはいえ、信頼できるサイト・会社かどうかなんてなかなか見わけがつかないですよね。大手有名会社でも個人情報漏洩でニュースになる時代ですから、自分の身は自分で守るしかないのです。

プライバシーマーク

引用:JIPDEC

プライバシーマークというものをご存じですか?

プライバシーマーク制度とは、「事業者が個人情報の取扱いを適切に行う体制等を整備していることを評価し、その証として“プライバシーマーク”の使用を認める制度」のことで、1998年に運用が開始された制度です。もう20年以上前からある制度なんですよ。知っていましたか?

その目的は「消費者の目に見えるプライバシーマークで示すことによって、個人情報の保護に関する消費者の意識の向上を図ること」「適切な個人情報の取扱いを推進することによって、消費者の個人情報の保護意識の高まりにこたえ、社会的な信用を得るためのインセンティブを事業者に与えること」の二点です。

インターネットセキュリティなどもそうですが、どうしても見えないものに意識を向けるのは難しいことです。

通販サイトなんだから、大手会社なんだから、そういうサービスを提供しているのだから、「個人情報は守られて当たり前でしょ?」と思ってしまいがちです。

だって流出するかどうかの不安レベルや信用度は目に見えませんから、漠然とした不安を抱えながら利用するか、利用を全くやめるかの二極化になってしまいます。

せっかく便利になっているのに、それを利用する土壌はまだきちんと出来上がっていないのが現状ですから、わたしたちは常にリスクと隣り合わせで利用するかしないかの判断をしています。

そういった判断の材料になるのが「プライバシーマーク」であり、プライバシーマーク制度の目的なのです。


本日のまとめ

たとえば、Webサイトで会員登録をするとき、様々な個人情報が必要になりますよね。いったい何に使うのかわからないようなことが聞かれることもあるかもしれません。そのサイトは、本当に信頼できるサイトでしょうか?

そんな時、そのサイトの企業にプライバシーマークがついていたらどうでしょうか?

プライバシーマーク付与事業者は、付与事業者の名称、個人情報管理者の連絡先、個人情報の利用目的、その他個人情報に関わる問い合わせ窓口などを明示し、同意を取ります。

本来の個人情報保護法では本人の同意は不要ですが、この段階を踏むだけでだいぶ不安は払しょくされるのではないでしょうか?

他にも、関係ない会社からDMが届くことがありませんか?どこかで入力した情報が漏出したのか不安になりますよね。

プライバシーマーク付与事業者は、本人以外から取得した個人情報を利用してDM、電話、FAX、メールなどで連絡する際、必ず個人情報の取得方法を通知し、その後の連絡の同意を得る必要があります。

以前にもお話ししました、オプトイン、オプトアウトと同様で、特にメールは迷惑メール防止法の規定がありますから、みなさんには拒否する権利がしっかりあるのです。

このように、普段の生活の中で曖昧な個人情報の取り扱いや、それに対する漠然とした不安を少しでも解消するための制度がプライバシーマークというのです。

現在このマークが付与されている事業者は17,000社弱です(2021年12月現在)。ごまんとある事業者の中でまだまだそんな数なのです。

これからも、インターネットを通した個人情報のトラブルは増えていくかと思います。それは世界が便利になった代償です。それでも、当たり前ですが、リスクはないほうが良いに決まっています。

そのための制度のひとつがこの「プライバシーマーク制度」なわけです。

先ほども言いましたが、自分の身は自分で守るしかありません。自分の判断が大きなトラブルを招きかねないのがインターネット社会です。そうならないように、判断するときに目を光らせてください。もしかしたらこのマークが安全なほうへ導いてくれるかもしれませんよ。

ノーリスクハイリターンがなによりですからね。

<参考サイト>

JIPDEC

個人情報保護委員会

よくわかるプライバシーマーク制度

CANON:サイバーセキュリティ情報局

インターネットという名の公共の場で人を傷つけるということ【5】

おはようございます。情報セキュリティ相談センターです。

これまで数回にわたって、インターネットの、とくにSNS上のトラブルについて例を挙げてお話してきました。ここ十数年で急速に発達したインターネットに、国や教育、わたしたち自身の意識、そういったものはいまいち間に合っていません。
数回の記事を書くにあたって、改めてわたしも実感しました。

なによりも、間に合っていないことの自覚が薄いことが大きな問題です。わたしなんかは、まさにZ世代と呼ばれる若者ですから、学生のころからインターネットやSNSは当たり前でした。インターネット特有の暗黙の了解や、ネットモラル、マナーは自然と身についていると思っていました。
それでも、まだまだ足りないところがたくさんあると再確認しました。

しかし、足りないままではいけません。いくら「最近」とはいえ、現在主に利用されているSNSはサービスを開始してとっくに十数年は経っています。SNSの黎明期は2004年頃ですから、20年前ですよ。もうそんなに最近の話でもないんですよね。わたしも時間の流れにびっくりです。
その20年のうちに、そのSNSアプリケーションは何回アップデートされたのでしょう。わたしたちの意識は、何回アップデートされたのでしょうか。

考え方が変わるのは当たり前のことです。ものごとの変化は、人の意識からなるものです。
実際にSociety5.0が目指され、DXが進み、わたしたちの意識も含めた「デジタル化」が進んでいます。
日本の歴史2000年と比べれば、まだまだ子供なインターネット空間ですが、少しずつ2000の先に融合しています。デジタル化、さらにはインターネット化は、まさに今が黎明期と言えます。

さて本日は、これまでのまとめとして、インターネット世界黎明期に生きるわたしたちにできることのお話です。


あなたを守る法律

インターネットに限らないことではありますが、わたしたちは被害を受けた際に泣き寝入りしてしまうことが多々あります。
SNSにはブロックという機能があり、見たくないものを見ないようにすることが容易です。このブロック機能による炎上というのも、たびたび見られますよね。

以前お話ししたように、炎上を鎮めるには素直に謝罪し理解することがもっとも効果的ですから、それがないままブロックすると「逃げた」と言われがちです。
炎上の原因も様々ですから、一概には言えませんが、謂れのない噂で炎上してしまった場合、あるいは一方的な誹謗中傷を受けた場合、見ないようにして過ぎ去るのを待つしかありません。
そういった時には、見たくないものは見ないようにミュートやブロックで対処しますよね。
あるタレントが、たくさんの応援よりも1つの誹謗中傷の方が気になってしまうと言っている記事を読んだことがあります。気にしていないつもりでも、やはり自分に向かう暴言は気になってしまいます。一般人だろうと有名人だろうと人間ですから、同じですし当たり前なのです。

見ないようにするのはもっとも手軽な対抗方法ですが、根本の解決にはなりません。たとえ見えないようにしたとしても、それでも一度受けた誹謗中傷は脳裏にちらついて離れなくなることもあります。
ミュートやブロック以外の、泣き寝入り以外の方法をご紹介します。

まずはじめにしたいことは、誹謗中傷やデマ、噂を流している投稿の削除でしょうか。
デジタルタトゥーと言われ、一度インターネットの海に放り込まれたものは金輪際消えることはありません。しかし、記憶は薄れていくものですから、元凶である投稿がなくなるのは大事なことでしょう。
その投稿が「消された」ことで、ほかの悪意ある投稿への牽制にもなりますし、それが嫌だと被害者が声を上げていることが物理的に証明できます。

 インターネット上に自身の権利を侵害するような情報(プライバシー侵害、名誉毀損等)があった場合には、本人もしくは代理人(未成年者であれば親などの保護者、弁護士)からサイトの管理者等に対して削除の依頼をすることが可能です。(総務省HPからの引用)

総務省のHPにもありますが、みなさんの人権は守られるものですから、侵害された場合は削除要請が可能です。
これは「プロバイダ責任制限法」にかかる内容であり、2001年に成立しています。
先にあげたSNS黎明期よりも前に成立しているものですが、この存在を知ってる人が何人いるのでしょうか?泣き寝入りをしている人が何人いるでしょうか?

発信者情報の開示請求なんてものもあります。少し調べてみたところ、今やLINEを利用して相談し、簡単に開示請求が可能なサービスもあるそうです。様々なことが、とても手軽にできる時代ですね。

さて、他にもできることはあります。簡単に言ってしまえば、賠償金の請求です。
実際に、以前お話しした誹謗中傷で亡くなられてしまったプロレスラーの母親は、誹謗中傷をしていた人に対し裁判を起こし、その結果、決して安い金額ではない賠償金の支払いが命じられました。
人の命がかかっていると言っても過言ではありませんから、なにもおかしなことではないんですよね。
直接手をくだしたわけではなくとも、その人の行為は立派な加害だと認められたわけです。

子役から活躍しているまだ若い女優さんも、同様にSNSで受けた誹謗中傷に対し訴訟し、示談金が支払われる結果になっています。
その女優さんのYouTubeでは、「社会的に罪を償ってほしい」という言葉が聞けます。

例に挙げているように、法的に罪であると、国は認めているのです。わたしたちにとってその意識は多少薄いものかもしれませんが、実際に例に現れています。
たとえ投稿が消されても、お金が支払われても、その傷は消えることはありませんが、それでも気は軽くなるのではないでしょうか。
こういった事例があること、あなたを守る法律があることを、忘れないでください。

変わっていく世界

さて、法的な手段を紹介しましたが、実際問題わたしたちは現状、法の下というよりはどちらかといえば倫理や道徳のもとでインターネット社会を生きています。法律がなければなんでもしていいわけではありませんから、まだ法律が追いついていない部分は、すべて倫理観や道徳心に委ねられているのです。

極端な話をすれば、「悪口を言っても、どうせこんな大衆の言うことなんて気にしないだろう」と思うことも、「どうせ届かないし聞こえないのだから、SNSで応援を伝えても意味ないだろう」は同じ意味です。
そこに、「でも言わない」「でも伝える」が加わるかどうかが考え方の違い、突き詰めれば倫理につながるのです。

インターネットにおけるコミュニケーションの原型は掲示板形式のものです。
現在と比べ匿名性が高く、ラフな空間だった代わりに治安もあまり良いとは言えませんでした。
その掲示板で誰かの悪口を言っても、その本人が直接調べ、見に行かない限り届かないことがほとんどなのも、ラフであった理由のひとつです。

しかし今のSNSは、「アカウント」というキャラクターが存在します。芸能人はもとより、一般的に利用しているわたしたちも、「わたし」「あの人」というキャラクター性をもち、交流しています。掲示板との大きな差はここにあります。

インターネット上は確かに匿名かもしれませんが、イメージとしてはもうひとつの世界のもうひとりの自分ですから、その世界ではちっとも匿名でもないんですよね。
わたしの保有するアカウント「A」は、そのSNSにおいて「A」という人格のあるキャラクターになっているのです。
この情報セキュリティ相談センターにもTwitterのアカウントがありますが、誰が運営しているかわからないからと言って悪意を持って誰かを攻撃すれば、「情報セキュリティ相談センターが悪意ある攻撃をした」と、思われるわけです。

時代とともに、インターネット上のコミュニケーション方法は代わりました。わたしたちの考え方も、そしてこの、現実空間とサイバー空間が融合したこの世界での生き方も、合わせて変わっていかなければならないのです。

本日のまとめ

全5回にわけてインターネットに散見されるトラブル、主に炎上と誹謗中傷について紹介してきました。
要するに人の気持ちを尊重する、法律を、決まりを守る、道徳心や倫理観を持つ、といったことが大事であり、現実と何も変わらないのです。
これから、現実空間とサイバー空間のふたつの世界はどんどん融合しますから、現実で持ちうる常識を、サイバー空間にいるあなたにも、もちろんわたしにも、インストールしなければいけません。

数回に分けてトラブルの話をしましたが、モラルを持って利用すれば決して怖い空間ではないのです。
わたしはインターネット上の仲良い友人がたくさんいますし、週末は一緒にゲームをします。住んでいるところはずっと離れていますが、会うために旅行に行く楽しみもあります。

マッチングアプリで出会った人と結婚する人もたくさんいる時代です。正しく使えば、便利で快適な空間です。
法律も、多少遅れはしたものの少しづつ変わっていっています。あとはわたしたちの意識が変わるだけです。

今変わるだけでなく、これから、成長していく世界に合わせて柔軟にアップデートしていくことが大事ですよ。
それを忘れずに、便利で、そして楽しいSNSライフを送ってくださいね。

<参考サイト>

政府広報オンライン
LEGAL MALL

総務省
IT media NEWS

ランサムウェア『LockBit2.0』の脅威

おはようございます。情報セキュリティ相談センターです。

セキュリティの話になると耳にする機会の多いランサムウェアですが最近、新たなランサムウェアの被害が増えていることをご存じでしょうか。

トレンドマイクロは、日本や海外でランサムウェア「LockBit 2.0」による脅威が拡大する恐れがあるとして注意を呼び掛けております。データの不正な暗号化と暴露の手口により、企業や組織に多額の身代金の支払いを要求するランサムウェアの手口です。

広がりを見せたタイミング

 同社によると、LockBit 2.0は、ロシア語のアンダーグラウンドフォーラムで確認されているサイバー犯罪者グループが展開していると見られ、そのグループはランサムウェアを使ったサイバー犯罪をサービスとして提供しており、6月の更新でLockBit 2.0を導入したとされております。旧バージョンのLockBitによる手口は、犯罪者グループがデータを窃取、暗号化して、被害者が身代金を支払わない場合にデータを暴露するものだでしたが、LockBit 2.0では、特定の動作に他の暴露型ランサムウェアの特徴を取り入れた様子がうかがえるといいます。

 トレンドマイクロは、7月1日~8月15日にチリとイタリア、台湾、英国などで関連攻撃の試みを検知したという。日本国内ではNHKが8月24日の報道にて、建設コンサルタント会社のオリエンタルコンサルタンツが被害を受けた攻撃に、LockBit 2.0が関係した可能性を報じました。

ランサムウェア「LockBit 2.0」の脅迫画面


感染経路や攻撃の流れ

 これまでの分析でLockBit 2.0は、侵入先のシステムからネットワークスキャナーを使ってネットワークの構造を確認し、拡散などに悪用するドメインコントローラーを標的にします。さらに、Process Hackerなどのツールを使ってシステム内で動作するプロセスやサービスを終了させます。

Active Directoryのグループポリシーを悪用して、組織内のWindowsドメイン全体の端末を自動的に高速で暗号化します。さらに攻撃者がリモートデスクトッププロトコル(RDP)アカウントを悪用して、被害システムを遠隔操作することも可能とし、VPNなどのネットワークシステムの脆弱性を突いた攻撃事例も確認されているといいます。

1ランサムウェア「LockBit2.0」の攻撃の流れ(トレンドマイクロより)



実際の被害事例

 ここは田舎だから、小さな会社だから大丈夫という言葉を発する中小零細企業の経営者から未だによく聞きますが、そうではないことがよく分かる非常に悲惨な被害事例もでています。

徳島県つるぎ町立半田病院が10月末、サイバー攻撃に遭い、深刻な事態に陥っている。データを勝手に暗号化し、復旧と引き換えに身代金を要求するコンピューターウイルス「ランサムウエア」に院内のシステムが感染。患者約8万5000人分の電子カルテが見られず、診療費の会計もできなくなった。

外来患者の新規受け入れを全面的に停止し、診察内容は手書きでカルテに記録するなど対応に追われている。現時点で復旧の見通しは立たず、病院関係者は「もはや災害だ」と頭を抱える。

県北西部に位置し、吉野川右岸から山あいに広がるつるぎ町は人口約8200人(今年9月末)。半田病院は120床の総合病院で、平日には1日250~300人の患者が訪れる。過疎高齢化が進む地域で、中核医療機関として住民の命を守ってきた。  

病院が異変に気付いたのは10月31日未明。患者らが寝静まった午前0時半ごろ、十数台のプリンターが一斉に大量の紙を吐き出し始めた。「データを盗んで暗号化した。身代金を払わなければデータを公表する」。紙には英文でこう記され、印刷は紙がなくなるまで続いた。驚いた当直の看護師はシステム担当者に連絡。午前3時ごろから回線を遮断するなどの対応を始め、午前9時ごろ県警に通報した。県警はコンピューターウイルス犯罪に適用される不正指令電磁的記録供用などの疑いで捜査している。 被害は大きかったメインのサーバーのみならず、バックアップ用のサーバーもウイルスに感染。電子カルテは閲覧できず、氏名や年齢、治療内容、投薬歴など診療の基本情報が把握できない。約10年前に電子カルテに切り替え、紙の記録は残っていない。電子カルテと連動していた診療費の計算もできなくなった。  

31日朝以降、対応に追われた。患者の受け付け、カルテは全て手書き。入院患者の経過などは倉庫から引っ張り出した旧型パソコンに入力した。氏名や治療経過などを一から聞き取るため、普段の倍以上の時間がかかる。町の病院事業管理者を務める須藤泰史医師(泌尿器科)は「これまでの処方や検査結果、検査画像などが全て見られない。災害時の体育館で診療しているようなものだ」と話す。  

病院は被害直後から新規の外来患者は断り、予約が入っていた診療のみに制限。会計ができないため診療費の請求は後日に延ばした。11月に3回予定していた休日の当番医は近隣の病院が肩代わりした。一方、県西部で出産できる医療機関は半田病院だけで、妊婦の定期健診や出産への対応は続けているほか、人工透析も受け入れている。ランサムウエアによるハッカー集団の攻撃は、大手ゲーム会社「カプコン」などが被害に遭って広く知られるようになった。半田病院が感染したウイルスは、脅迫文の内容などから国内外で被害が報告されている「LockBit(ロックビット)2・0」とみられる。現時点では具体的な金銭の要求などはない。ウイルスの侵入経路は調査中という。  

半田病院にとって今回の「災害」は想定外だった。地震や水害に備えてメインのサーバーを1階、バックアップ用のサーバーを2階に設置していたが、両サーバーは同一の回線でつながっていた。丸笹寿也事務長は「自然災害を想定しており、ウイルス対策としては不十分だった」と苦渋の表情を見せる。  

病院は専門会社にデータ復旧を依頼しているが見通しは立っておらず、中園雅彦院長は「患者さんや周囲に迷惑がかかり心苦しい。職員も長期戦で疲れている。一時間でも一分でも早く復旧させたい」と話した。【国本ようこ】

◇専門家「患者の生死に関わり深刻」  サイバー攻撃に詳しい神戸大大学院・森井昌克教授(情報通信工学)の話 治療に関する情報が使えないことで患者の生死に関わる。大変深刻なケースだ。ランサムウエアは個人や企業など区別なくばらまかれている。特定の病院を狙ったわけではなく、災害と同じで、いつどこでこうした事態が起こるか分からない。今回は異変に気付いて対応するまで数時間たっており、この間にバックアップデータまで暗号化されたと思われる。セキュリティーが甘かったと言わざるを得ない。感染した際の行動マニュアルを作り、実際に訓練しておくことも重要だ。

毎日新聞11月12日記事

今後の備え

トレンドマイクロは、組織が保有するシステムや端末、ネットワークなどのIT資産と利用状況を把握して異常を検知することや、システムの利用や管理などのための権限を最小にして使用状況を監視すること、システムなどを最新の状態に維持して脆弱性をできる限り解消しておくこと、データバックアップなどの復旧策を準備しておくといった広範な対策を実行する必要があると注意喚起しております。

まとめ

今後の備えについても非常に難しい言葉でどうしたら良いのか分かりづらい方も多いと思います。下記を最低限行うことからまずは再度点検してみてください。

・ITリテラシーの向上(従業員に情報セキュリティ関連のセミナーや勉強会を行う)

・感染させない仕組み作り(UTMの設置、セキュリティソフトのインストール、Windows含むアプリの最新バージョンアップ、USBメモリの禁止等)
・感染後に広めない仕組み作り(セキュリティHUBの設置)

・感染してもデータを守る仕組み作り(バックアップはオンプレとクラウド上に2重に取る) 上記4点を再度確認して自社の情報資産を自社で守っていけるようにしましょう!

インターネットという名の公共の場で人を傷つけるということ【3】

おはようございます。情報セキュリティ相談センターです。

先週お話しした炎上のことを覚えていますでしょうか。それとも別のことで記憶は薄れていますでしょうか。

インターネットという公共の場で人を傷つけるということ【2】

インターネットに限らずこの世界は情報であふれていますから、別の情報で上書きされているなんてこともあるかと思います。

人のうわさも75日…というわけではありませんが、どんなに大きく取り上げられても、そのほとんどはいずれ風化していきます。

もしあなたが炎上したらどうしますか?あるいは、あなたではなくあなたの家族や友人、応援している芸能人が炎上したら?庇いますか?それとも批難しますか?

もちろん、炎上の原因によってもその態度は変わってくるかとは思いますが、擁護のために嘘をついてしまうこともあるかもしれませんし、正直に謝るかもしれません。

もしくは、本当のことを言っているのに信じてもらえなかったり、理不尽なことを言われ続けるかもしれません。

インターネットという大衆は、現実世界の何倍も簡単に人のことを傷つけることができます。

炎上はいずれ風化しますが、しかし、一度燃え上がった炎はいつまでも後に残ります。

先週、炎上した後にその火を消そうとした行為が逆に油を注ぐ結果になってしまった例のお話をしました。

インターネットで起きるトラブルにもいろいろありますが、言葉で傷つけるものと違い形として残ってしまいます。誰もが自由に出入りできるインターネットという名の公共の場で、故意に傷つけられたりなにかしてしまい批判されたとき、炎上してしまったらどうしますか?

本日は、炎上を知るお話です。



それを知る、学ぶということ

まず、何か間違ったことをしてしまったらどうするのが正しいでしょうか。

インターネットだろうと現実世界だろうと変わりませんよ。まずは謝ります。そして反省し、同じことを繰り返さないことが大事ですよね。

先週お話しした件を例にあげれば、「芸人だからと言って許される範囲の域を出た発言をしてしまった」ことが原因での炎上ですが、それを庇おうと、火に水をかけた人たちが同じように炎上しました。

原因である芸人さんに悪気はおそらくありませんでしたし、後日別の番組やラジオでも反省の色を見せていました。おそらくきっと同じことは繰り返さないでしょう。

その前に紹介したMVの不適切表現での炎上も、本人たちはまさか炎上するとは思ってもいなかったでしょうし、至らなかった部分を認め反省していましたよね。今後同じことをしないように注意するのではないでしょうか。

往々にして、炎上というものは意図しないところで大きく取り上げられてしまいます。その原因になった行為に悪意はなく、むしろ善意であることも多々あることです。

芸人はそうして笑いを誘おうとしたわけですし、アーティストもまさか不快な気持にさせるためにMVを作っているわけではありません。

これまでの炎上を上げだしたらキリがありませんが、ほかにも善意や行為が裏目に出た結果炎上してしまった、という例がたくさんあります。

好きなゲームの舞台を好きなキャラクターのコスプレで見に行ったら炎上した、なんてこともありました。本人たちはただそのゲームが好きでそういった行為をしただけですが、それは全体を見たらタブーだったのです。

でも、それがタブーであることを知らなければ、もしかしたらわたしだって同じことをしてしまうかもしれません。

こういった炎上を一度経験、あるいは目撃すれば、それがだめなことだとわかりますし、次また同じことで炎上しないように学ぶことができます。

1度目の炎上があまり大きくならなかったとしても、同じことを繰り返した場合さらに批判されることになります。現実でも、同じことで叱られるたびに母親に「何回言わせるの!?」と言われてきました。同じことです。

何事もインターネットだけの話ではありませんが、注意されたことは真摯に受け止め、その批判の原因をきちんと理解し、反省し次に生かすことが大事です。

間違いは、それを間違いだと知り、そして学んでわたしたちは大人になってきました。SNSを含むインターネットと言う名の公共の場は、まだ発達したばかりで、そこにいるわたしたちはまだまだ子供です。知り、学んでいくことが炎上を抑える、回避するコツなのです。



はだかの王様の自覚

たびたび思うのですが、インターネットにいる以上、わたしたちは誰もがはだかの王様になり得ます。

炎上や誹謗中傷だけに関わらず、インターネットでは膨大な量の情報を得ることができますが、そのすべてがわたしたちの目に入るわけではありません。

フィルタリングが容易になり、見たくないものを見ないようにできます。

膨大な情報の中から、好きなように好きな分だけ手に入るようにカスタマイズすることができる、それが現実世界との大きな差ではないでしょうか。

たとえば虫が苦手な人は、虫という単語でフィルタリングすることで、虫という単語が入った情報を見ないようにすることができます。

見たくないものは見ないに越したことありませんから、便利な機能ですよね。

しかし、以前にも言いましたが、便利な反面これでは一辺倒な情報だけを偏って得てしまうことがあります。

こういった偏った考え方が原因で、炎上してしまうケースもありますよね。それだけでなく、偏った考えが原因で誹謗中傷してしまうこともあります。

フィルタリングによって作られた偏った意見は、もしかしたら間違っているものかもしれません。しかし、そのフィルタリング下では確かに支持されているもので、それが間違っているということはそのフィルタリング外の誰かに指摘されるまで気が付けないのです。

自分好みで快適にカスタマイズされたインターネットは、はだかの王様になってしまう可能性を多分に孕んでいます。

たとえば、芸能人が炎上していたとします。その人はまだあまりメジャーな人ではなく、最近知名度が上がってきた人で、炎上の理由は週刊誌による熱愛報道だったとします。

その人を詳しく知らない人は、もしかしたらその人を口汚く罵るかもしれません。中には熱愛報道とは関係ないことを持ち出して、執拗にその人を責める人もいるかもしれません。

しかし、後日熱愛報道は誤報であり、その芸能人の妹だったという真実が公表されます。

その芸能人のことを詳しく知っている人にとっては、熱愛報道が妹のことであることはすぐにわかったことであり、事実も知らないで批判している人たちは「詳しく調べもしないで勝手なことで口汚く批判する」人たちなわけです。批判していた側は、誤報を信じ、それを大声で吹聴するまるではだかの王様です。

近年では誹謗中傷や殺人予告をしたユーザーを特定し、裁判を起こす方も増えてきました。事実もしっかり確認せず、一辺倒な知識だけで人を傷つける行為は、事実を知っている人からしたらとても愚かな王様です。

先週あげた、誹謗中傷が原因で自殺してしまった女性は、炎上した後「台本ではないが、スタッフに煽られた」といった言葉を残しています。また、同番組に出ていた人もそういうところがある、後から彼女には謝罪されていた(もちろんそれは番組側からの公開はなかったため、真偽はわかりません)といったことを公表しています。

みなさんは、詳しいことを知らないまま、はじめに得た情報だけで批判していませんか?

わたしたち大衆にはどうしても真実はわかりませんし、対芸能人となると好みや偏見の混じった情報から判断するしかありません。その結果に対する責任がないからと軽く考えていませんか?

その結果が、自殺でした。本当に責任はないのでしょうか?無知は、加害者になり得ますよ。

あなたは王様です。今手に持っているその端末では、あなたの欲しい情報だけが手に入ります。そんなカスタマイズされた世界で、はだかにならないように、そして、気が付かないうちにはだかになってしまう可能性があることを、しっかり自覚しなければいけません。



本日のまとめ

インターネットで起こしたこと、起きたことは一生残ります。デジタルタトゥーとも呼ばれ、一生消えることはありません。

炎上した原因も、その後の対応も、反省も、謝罪も、開き直りもごまかしも嘘も、全部、誰かが見ています。そして、一度でまわったものは消えることはありません。

先に挙げたように、知らないからこその過ちだってあります。繰り返しになりますが、わたしたちはインターネットにおいてまだまだ子供ですから、知らないことがたくさんあります。

とくにSNSによって作られた特定のジャンルコミュニティは、「暗黙の了解」が当たり前のように横行しています。それらをすべて把握するなんて到底無理な話です。しかし、その暗黙の了解を知らなかったばかりに多くの人に批判される、なんてことがたくさん起こっています。

誤った情報で人を傷付けないように、知らなかったことで人を傷つけないように、わたしたちは少しずつでも大人になっていかなければいけません。インターネットは、公共の場ですから。

<参考サイト>

エルテス

テレワークという働き方

おはようございます。情報セキュリティ相談センターです。

3年前と比べて働き方が変わったという方いらっしゃいますか?

日本はこの3年間で労働時間が年間116時間も減ったようです。

こんなにも労働時間が減った理由は?

①働き方改革関連法

政府が会社に罰則を与えるようになってきた為です。

従業員の時間外労働の上限規制や年次有給休暇の取得義務化などで徐々に効果が出てきました。

②新型コロナウイルスが広がりテレワークが増えた為です。

会社にいるとなかなか帰れないという従業員がいるんだとか。

サラリーマンで上司が仕事をしていると部下はなかなか帰りづらい。また、部下が仕事をしていると上司は帰りづらいなど。心当たりはございませんか?

無駄な残業が無くなったということですね。

③新型コロナウイルスの影響で会社が倒産して仕事が無くなってしまった。

新型コロナウイルス関連倒産は全国に2328件判明(11月5日時点帝国データバンク情報)

業種別上位は飲食店(401件)建設・工事業(240件)食品卸(122件)ホテル・旅館(115件)など

倒産以外にも休業や時短営業など様々な影響が考えられます。

会社側として残業時間を減らし生産能力を上げ、業績アップが出来ればいいですよね。

更に社員が健康で元気に仕事をし、モチベーション高く成長し続けることが理想です。

今回は少しでも理想に近づける為、2つめのテレワークについてお伝えしていきます。



自社のテレワーク

実は弊社でもテレワークを一部取り入れています。今まで会社で行っていた仕事を自宅でしています。

実際にテレワークを実施している社員に聞いてみました。(経理女性社員)

テレワークをして良いところ

 →①集中して行うことが出来る。
  特に細かい数字のチェックをしている際には、それだけに集中する事が出来るので
  とても助かっています。(電話対応や来客対応などが無い為)  
  ②通勤時間がない分、家庭のことを実施出来る。
  子育て中なので、今までは学校へ行く子供達を送り出す事が出来ませんでしたが
  きちんと送り出したり早い時間から宿題の確認をする等の子供との時間を確保する事が出来るようになりました。

テレワークをして悪いところ
 →①社内の人とのコミニケーションが取れない。
  対話で確認をすれば、数秒で終わる事がメールでのやり取りや活字にする事で上手く伝わらない事があったりします。
  ②電話対応やFAXをする事が出来ない
  お客様からの問い合わせ電話があった場合やお客様への確認がある場合に基本的に出勤日での対応となってしまうので、対応が遅れてしまう。
  また、FAX送信ができないので必要な場合は、社内にいる人に依頼をする形になってしまう。
  ③印刷コスト
  印刷物は全て自宅のプリンタを使用しているのでインク代等のコストがかかる。

今までの仕事と変わった事
 →数回の出勤日に依頼事項が集中するようになった。
  出勤日に実施するべき事と依頼事項をいかに全て完了させるかになるので
  より集中するようになりました。

テレワークをするうえでの注意点
 →窓の近くではなく家族にも見られないようにPCを配置したり、カーテンを閉めて実施するなどのセキュリティー面に気をつけています。
  会社PCは子供が絶対に触らないように、基本的に部屋には出入りさせないようにするとともに在宅勤務中は集中するために鍵を掛けて入れないようにしています。

良い点もあれば注意しなければいけない点も出てきました。

すでに実施している方はいかがでしょうか?



テレワークの相談

小江戸光・小江戸Wi-Fi・小江戸せきゅりてぃ・小江戸えむえふぴぃなどの回線手配やパソコン周辺機器設置設定なども行っていますのでお客様からのお問い合わせが以前と比べて増えました。

どういった問い合わせが多いかといいますと、

・テレワークをしたいですが、何から始めたらいいですか?

・環境構築にいくらかかりますか?

・情報漏洩対策ってどうしたらいいですか?

・助成金は利用できますか?

などなどいろいろなご相談があります。

テレワークの方法は1つだけではありません。よって現状の把握と今後どのように業務を行いたいのか。現在仕事で使用しているソフト、データの保存方法、共有方法などパソコンの使用方法についてお聞きしています。

一番簡単なのはクラウドのデータセンターを利用する方法です。

データを会社のサーバーでもお使いのパソコンでもなくデータセンターに保存してそのデータを見にいく方法です。

データセンターの容量やアクセスするユーザー数によって月額の金額が変わるものが一般的です。金額も幅広いですが、データセンターのセキュリティがしっかりとしているかどうかも重要なポイントです。最近増えましたサブスクリプションというサービスですね。

Office365やadobeのサービスもサブスクリプションのサービスになってきています。

会社に設置してあるサーバーでソフトを動かしている場合は社内にリモートアクセスし業務を行います。

リモートアクセスとは遠隔地からネットワーク経由でコンピュータにアクセスすることです。社内に設置しているデスクトップPCやサーバーに接続することで社外でも社内にいるように仕事をすることができます。

この場合は社内のサーバーやパソコンの電源が入っていなければ接続が出来ません。

パソコンの電源を遠隔で指示し立ち上げることも機器を導入することで可能です。

また、拠点間をVPN接続して同じネットワークにする方法もあります。

毎回リモートアクセスで接続しパスワードを入れて社内のパソコンの画面を出してなど行わず自分のパソコンを社内と変わらない環境で利用が出来るので便利です。

サーバーやソフトウェアを自社で管理している場合(オンプレミス)はこのような接続方法が有効的です。

どちらも当然インターネットの接続環境が無いと構築できません。

セキュリティ対策

一番といっていいぐらいセキュリティ対策どうしたらよいのかと相談があります。

迷惑メール・フィッシングサイト・ランサムウェア等・・・

テレワークをしてもしなくてもどちらも重要なことです。

まず行うべきことは社内のセキュリティに対するルール化と社員教育だと考えます。

ルールが何もないと例えば・・・

データをUSBメモリに保存してデータが開かなくなってしまった。

USBメモリを無くしてしまった。

USBメモリを差したらウイルスに感染してしまった。

こんなことが起きてしまう可能性があります。USBメモリに重要なデータを保存していてそのデータを無くしてしまったら?その情報が第三者に渡ったら?

情報漏洩した場合は大きな問題です。

ちなみに2022年春に施行が予定されている個人情報保護法ですが、法人に対する情報漏洩時の罰金額が大幅にアップします。改正前が50万円以下だったものが、改正後は1億円以下となります。個人情報保護委員会への報告と本人への通知が義務化されますので

個人情報をUSBに入れて持ち歩いている従業員がいたら・・・怖いですね。 

USBの使用は駄目ですよと言っていても利便性から利用する社員がいるかもしれません。

そんな時はUSBポートを使用出来ないように制限をかけたり、誰がUSBを差して何のデータをコピーしたのかログを残したり管理者にメール通知したりと今ではこういったシステムを導入する会社も増えてます。

では物理的にUSBメモリや外付けハードディスクを使わないようにしたから安心とは言えません。

テレワークが増えたことでサイバー攻撃、サイバー犯罪の被害が非常に増えています。

サイバー攻撃によって個人情報や大事なデータが盗まれないように、現状の環境把握とリスク軽減に取り組む必要があります。

ランサムウェアで身代金請求が来たなんてことになったら?

情報は盗まれるだけではなく暗号化されて利用できなくなるなんてこともありますので情報を守ったりバックアップを取りましょう!最近データのバックアップは何時何処に取りましたか?

テレワークの環境構築時は見直すタイミングでもありますので最適なプランを選びましょう!



助成金

セキュリティを高めれば高めるほど費用は高くなるものです。

そこで注目されているのが助成金です。

テレワークを広める為に国や自治体などさまざまな支援があります。

厚生労働省の人材確保等支援助成金(テレワークコース)はテレワーク用通信機器の導入・運用機器が支給対象となります。最高で100万円の支給額です。知ってましたか?

以下対象機器一覧

・ネットワーク機器

・サーバ機器

・NAS機器

・セキュリティ機器

・ウェブ会議関係機器

・サテライトオフィス利用料

これから環境構築してテレワークを行うのであればこれらの利用はいかがでしょうか?

また、東京に事務所がございましたら東京しごと財団の(テレワーク促進助成金)があります。

パソコン・タブレット・クラウドサービス・ソフトウェア・機器設置設定費が対象で、こちらは助成金の上限が250万円となっています。令和3年12月24日締め切りですのでお早めに!

助成金以外にもIT導入補助金2021などもございます。

環境が変わりいろいろな支援策がでていますからこういった情報を得ることも大事ですね。



まとめ

コロナ過により働き方が大きく変わりました。

働く場所や時間だけではなく営業手法もいろいろと変わってきています。

この時代の流れについていかなければならないのです。

社内のインフラ設備の見直し改善、社員教育整えていきましょう!

ちなみに皆さんのパソコンのOSは最新バージョンにアップデートされていますか?

ウイルスソフトは最新版に更新されていますか?Adobeやjava他のソフトもバージョンが古いとそこから狙われてしまう可能性がありますのでご注意を!

情報セキュリティ相談センターでは今回のようなテレワークについてや助成金についてのご相談も受け付けております。

まずは簡単に今すぐ出来ることから始めていきましょう!



<参考サイト>

厚生労働省

公益財団法人東京しごと財団

IT補助金2021

CEATEC AWARD 2021 アジア最大規模のイノベーション展示会

おはようございます。情報セキュリティ相談センターです。

今年本国で開催された東京オリンピック2020は、ほとんどの競技が無観客開催でした。

新型コロナウイルスの感染拡大による1年の延期や無観客開催と、前代未聞の大会となりました。

オリンピックだけではありません。ライブも、コンサートも、イベントも、あらゆることが制限されるようになってからもうすぐ2年が経ちます。

家でテレビを前に応援しているわたしたちの声は、リアルタイムで選手たちに届くことはありません。静まり返った競技場は、普段熱気と声援に包まれている選手たちにとってひどく味気ないものだったかもしれません。

彼らはトップアスリートですから、応援の有無に関わらず練習を重ねてきていますが、しかしそれはそれとして応援というものは大きなパワーになります。

わたしも学生時代に長いことスポーツをしていましたからそのパワーがよくわかります。

スポーツ観戦が好きな人たちも、そのスポーツや選手の活躍はさることながら、会場の雰囲気が好きという方も多いのではないでしょうか?仕方がないとはいえ、なんとも寂しいですよね。

現在どうしても抑制されがちなコロナ禍での娯楽ですが、そんな中で少しでも楽しむための工夫がなされています。

10月19日~22日、IT技術とエレクトロニクスの総合展示会「CEATEC」が開催されました。昨年同様にオンラインで開催されたこの展示会の「CEATEC AWARD」グランプリのひとつに、そんな抑制されてしまった娯楽を楽しむためのものが選ばれていました。

CEATEC AWARDとは、学術的・技術的観点・市場性や将来性等の視点から、イノベーション性が高く優れている、と判断されたものを表彰するものです。

本年はやはりウィズコロナDXを意識したものが多かったですね。

本日は「CEATEC AWARD」の中から、何点かピックアップしてご紹介します。

DXでオンライン応援

冒頭でお話ししたのは、ニューノーマル社会への提案・競争カテゴリー、デジタルトランスフォーメーションDX部門グランプリの、リモート応援システム「Remote Cheerer powered by SoundUD」です。

こういったコロナの環境下、あるいは別の様々な理由で現場に行けないスポーツファンが、オンライン上でリアルタイムに選手を応援するプロジェクトで、Jリーグやプロ野球などと共創しながら、新しい応援の文化を創出しています。

スポーツの中継はなにも珍しいことではありませんが、この「Remote Cheerer」は従来の「現地に行って応援する」か「中継で見る」といったスタンダードな2種類のスポーツ観戦の、新しいかたちを実現します。

いうなれば「オンライン応援」でしょうか?オンライン観戦といえば今まで通りですが、こちらは応援付きです。

スマホをタップしたり振ったりすることで、現地に設置されたスピーカーから声援や拍手が流れるのです。システムはいたってシンプル。シンプルですが、とても「今っぽい」ですよね。

アイドルオーディションやミスコン等で近年利用される配信ツールでも、ファンはスタンプやプレゼントで画面を華やかにすることで応援の意を表すことができます。かたちのないものを可視化することで、モチベーションの向上に繋がります。

スポーツだって同じです。たとえ無観客でも、スピーカーから音がすることで「応援されている」ことを可視化します。(見えてはいないですが)

他にも、トークルームやチャットルーム機能で同じ試合を見ている人と交流するといった、SNSに近しい機能もあり、ひとりではなくみんなで応援する「現地観戦」に近いものを体感できます。

隣のシートの見知らぬサポーターと盛り上がる…といった、現地ならではの楽しみに近い楽しみ方もできそうです。



量子暗号で理論上最強のセキュリティ

莫大な情報であふれ、それが資産となる現代社会において、重要とされるのはその情報の活用の仕方です。あるだけの情報は何の役にも立ちません。情報の分析、活用、共有、それが現代社会での戦い方です。では、その情報はどうやって守りますか?

オープンカテゴリー、ソリューション部門では「東芝の量子暗号通信で安全なオンライン社会を実現」が、“理論上”突破されないセキュリティ要素として準グランプリを受賞しました。

詳しく話すととても難しい話になるのですが、光の粒子がなにかに触れると、必ず状態が変化するという量子力学的な性質を利用した暗号鍵の技術です。

なんで理論上証明されているのかというのはいまここで解説しませんが、ざっくり言えば、鍵の情報が変化している場合は「なにかに触れられた」可能性が高いため、危険だから使わないようにする…ということです。

………わかりますか?難しいですよね。まぁ、極端な話、家のカギに知らない人の指紋が付いたら鍵を変えようね、みたいな感じです。

この情報社会、そしてIoTの時代に、データ通信の安全性はますます重要視されています。

現状理論上安全が保障されているこの量子暗号技術は、まだまだ通信速度や距離といった制限、そして技術の進化による「セキュリティ突破」の懸念等、問題もありますが、しかしそれでも、現段階では大いに期待できる技術です。

次々と新しい技術、そして進化が繰り返される現代です。制限や懸念を拭い取り、超スマート社会へ向かうこの世界の、セキュリティ業界を牽引するのもそう遠い話じゃないかもしれません。

スーパーでスマートな未来都市へ

少子高齢化、インフラ老朽化といった地域課題に直面する中で、「スーパーシティ・スマートシティ」の取り組みが広がっています。スーパーシティとは、最先端の技術で地域課題を解決し、快適で便利な未来都市の実現を目指す構想のことをいいます。

ニューノーマル社会を先導するスーパーシティ/スマートシティの実現に向け、社会と暮らしの全般における先進的サービスやデータ連携・活用などが求められている今、ニューノーマル社会への提案・共創カテゴリースーパーシティ/スマートシティ部門でグランプリを受賞したのが「NECが目指す未来のまち ~スーパーシティ~」です。

防災、観光、医療福祉といった、複数の分野にまたがる地域の課題に対して横断的にサービス・データを流通させるクラウドサービス「NEC都市OS」をベースに、容易かつシームレスにスーパーシティへと取り込むこの構想は、総務大臣賞も同時に受賞しています。

防災面ではAIを利用した防災予測、被害情報などで、逃げ遅れゼロを目指し、観光面ではこのコロナ禍でも安心・安全に快適な旅を提供します。世界ナンバーワン精度の顔認証や混雑度検知や群衆行動解析を組み合わせ、地域活性を実現します。

開発コストの低減、地域の特性やニーズに合わせたシステム構成、そして現代求められているスーパーシティに即した点が評価され、グランプリとなりました。

想像にとどまらないNECが目指す未来のまち、どんな人も安心して生き生きと暮らし続けられるまちは、もうきっとすぐそこにあるのではないでしょうか。

本日のまとめ

いかがでしたでしょうか?

CEATECオンライン、実際にわたしも入場させて頂きました。むずかしい話が多くはじめはしり込みしましたが、知れば知るほど面白く期待に胸が高まるものばかりです。

オンラインになったことで、参加が容易になったのもわたしにとってはうれしいポイントでした。

ニューノーマルな社会はすでにもう始まっています。最新テクノロジーの上に成り立っているわたしたちの生活の、新しい一歩のそのつま先を体験できたいい機会になりました。

オンラインでも応援をリアルに届ける、理論上最強のセキュリティ、そしてスーパーでスマートな未来都市。

他にも、たくさんの技術が、開発が、今繰り広げられています。これからのわたしたちの未来は、きっとスーパーでスマートへとどんどん近づいていくのでしょう。



<参考サイト>

CEATEC2021 webサイト

SOUND UD webサイト

NEC webサイト

無断転載に情報流出!SNSのマナー、大丈夫?

おはようございます。情報セキュリティ相談センターです。

みなさま、SNS使っていますでしょうか?

LINEとか、Instagramとか、ツイッターとか…。ソーシャルネットワーキングサービスの略称を、SNSと言います。

電車に乗っているとき、仕事の合間、寝る前、そんなすこしの空いた時間についつい見てしまいますよね。わたしもよく利用します。とくに寝る前なんかは、少しだけ見るつもりが、気が付いたら時間が過ぎていて…なんてことがよくあります。きっとわたしだけじゃないはずです。

日本では、「mixi」や「GREE」などがサービスを開始した2004年ごろが黎明期でしょうか。

mixi、懐かしいですね。普段は知り合うことのない違う学校の子や先輩と、気軽にコミュニケーションを取ることができる貴重なツールでした。

さて、SNSが登場してから15年以上が経ちます。SNSはプライベートだけでなく、ビジネスシーンでも使われることが増えましたよね。ツイッターの企業アカウントが話題を集めるなんてこともよくあり、今やSNSは企業の「アピールの場」になっています。

無料でだれでも利用することができるので、多くの人に見てもらうことが可能な、そんなアピールの場ですが、逆に言えばなにか「やらかし」てしまえばまたたく間に多くの人の目に入り、「炎上」する可能性を多分に秘めています。

そんなことにならないように、本日はSNSのマナーを改めておさらいです。

当たり前のことですが、再度確認しましょうね。

 

迂闊な個人情報

初歩的な話になりますが、まずもっとも気を付けなければいけないのが個人情報の扱いです。

「学校用アカウント」といった見知った友人と交流するアカウントもあれば、そのほとんどが会ったことのない趣味の合う人たちと交流するアカウントなど、いくつかのアカウントを使い分けている人も少なくないかと思います。

前者の場合、本名はもう知っている人と交流することがほとんどですし、Facebookなどは本名で登録しますから、「本名を言ってはいけないことはわかってるけどいまさら…」なんて考えていませんか?

後者のようなアカウントはもちろん、前者のようなアカウントも、本名含めて個人情報を安易に記載してはいけません。

SNSは直接的な1対1のやり取りではないぶん気軽です。

たとえば、「誰か〇日どこどこに遊びに行かない?」となんともなしに投稿したとします。仲の良い友人がそれに反応し、「じゃあ〇日何時にどこ集合ね」なんて、そのままSNS上で約束をする…。ここまで具体的なこともそうないでしょうが、でもあり得る話ですよね。実際、わたしも朝学校に一緒に行く約束をSNS上でしたことがあります。

しかし、そんななんでもないような会話が何か事件になってしまうかもしれません。どこに誰が何時にいるかが明らかになっているんです。

何時にどこにいたという情報、投稿している写真、家族構成や話している内容、そんな情報だけでも、個人は特定されかねません。

「文化祭に有名人が来る」とか、「母校が有名人と同じ」だとか、調べたらすぐにわかってしまいます。

人気YouTuberの家にファンが押し掛けてきたなんて話もよく聞きますよね。

たとえ一般人のプライベートなアカウントだろうと、だれがどこで見ているかわかりませんよ。

発言はもちろん、投稿する写真にも気を使わなければいけません。

「近所にかわいい猫がいた」といって野良猫を撮った写真に、町名の書かれた張り紙や電柱が写り込んでいたり、夜ご飯の写真の隅に個人情報の書かれた書類が映り込んでいたり…。ちゃんと気を付けていますか?

少し前、趣味の話で仲良くなった人(もちろん一般人でした)が失言で炎上したことがあります。その人の発言は看過できるものではありませんでしたが、その際、数か月前に投稿した段ボールの写った写真から住所が特定され、さらに学校も特定される騒ぎにまでなりました。

その人がアカウントを消したことで騒ぎは収まりましたが、その件には全く関与していなかったわたしですらなんだか嫌な汗をかいたのを覚えています。

段ボールは、別のものを撮った写真のすみっこに写っていただけです。わたしは数か月前にリアルタイムでその写真を見ていましたし、住所が載っているなんて微塵も気が付きませんでした。その人も気が付いていなかったのでしょう。たしかに初歩的な話ですが、気が付かずに迂闊になってしまう人は少なくないのです。

自分の全く知らない不特定多数の人が、自分の住所を知っていると考えたらゾッとしてしまいます。

違法な画像たち

個人情報については、プライベートなSNSの利用方法にフォーカスしてお話ししましたが、もちろん企業アカウントでも気を付けなければいけません。

社内の様子を撮った写真を、映っている社員に無断でSNSに投稿したりHPに掲載したりしていませんか?載せることに関してはひとまず置いておくとして、その写真に写っている人が名札をしていたら立派な個人情報流出です。

会社の所在地はもともと掲載しているものだし、と気を抜いていてはいけません。社員の本名、あるいはその人がそこで働いているという情報、そのどちらもが「個人情報」に当たります。

名札だけではありませんよ。個人を特定できる画像、防犯カメラの映像、音声データ、すべてに気を付けなければいけません。

では、先ほど置いておいた「載せること」についてですが、インターネット上に画像を投稿するのには十分な注意が必要です。

まず、先ほど挙げたように無断で社員の写真を投稿することは「肖像権」の侵害に当たります。SNSに画像を投稿する際に気を付けなければいけないのは、主にこの「肖像権」と「著作権」の二つです。

法律の話になりますから、難しい話ではあるのですが、「肖像権」は自分の写真を無断で撮られたり、それを無断で公表されないように主張できる権利、「著作権」は著作物(アイデア等を作品として表現したもの)を創作した、著作者に与えられる権利のことです。

ざっくり言えば、「他人を勝手に撮ってはいけない、載せてはいけない」「人のものを勝手に使ってはいけない」といったところでしょうか。

詳しく解説すればもっと細かいのですが、ひとまず「やってはいけないこと」がざっくり理解できていればいいです。

法律でダメなこととして決められてはいるのですが、これらは「無断転載」という形で犯されているのが現状です。

わかりやすいもので言えば動画サイトに投稿されているアニメなどがこれに当たります。

アーティストのミュージックビデオなんかも散見されます。もちろん、その権利がある人が投稿しているものもありますが、逆に言えばそれ以外はすべて違法なのです。

「漫画村」なんかも話題になりましたよね。

漫画、アニメ、ミュージックビデオ、これらはわかりやすいです。

では、みなさんのSNSは大丈夫ですか?

好きなアイドルのミュージックビデオを録画して投稿、自分の画像にきれいなイラストを合成したものを投稿、かわいい猫の写真を保存して投稿、大丈夫ですか?していませんか?

これらすべてが著作権の侵害に当たります。

好きなアイドルを街で見かけて写真を撮り、許可なく投稿されたその写真を保存し、再度自分で投稿する…なんてことがあれば、肖像権も著作権も侵害することになります。

ほかにも、HPの素材にしたりアイコンにすることも侵害に当たります。注意深くSNSを見ていれば、たくさんの無断転載が見つかります。

みなさんは大丈夫でしょうか?もし知らなかったのなら、該当する投稿は消して、これから気を付けましょうね。みんなやっているから良いわけではありませんよ。

本日のまとめ

本日紹介したのはほんの一握りです。

他にも、従業員が飲食店の冷蔵庫に入っている写真が拡散された事件なども大きく話題になりましたよね。話題になってもなお、雇先に迷惑がかかる行為をする「バカッター」と呼ばれる人たちは後を絶ちません。

いずれこの話もどこかで取り上げたいと考えていますが、SNSの誹謗中傷によって自ら命を絶ってしまうといった事件も起きています。

SNSはこれからも、様々な用途で利用されます。YouTuberをはじめとする、SNSを利用した新しいビジネスも展開されている時代です。それらは適切な利用であれば、ビジネスにおいても大きな武器になります。

しかし、些細なことで大きな火種にもなりかねないのです。

無料で、だれでも使えてとても気軽なSNSですが、しかし気軽だからこそ、多くのリスクをはらんでいます。

それはインフルエンサーだから、一般人だから、企業だから、と区別されるものではありません。どんな人でも、どんな立場でも気を付けなければいけないのです。





<参考サイト>

#GROVE

VAIOサポート

JRRC

情報は資産たり得るか?現代における情報という名の財産とは

おはようございます。小江戸情報セキュリティ相談センターです。



なにかをするとき、まず何を用意しますか?


なにか?なにかってなに?具体的には?

なんでもいいんです。なにか、今あなたがしたいことでいいんです。

おいしいものが食べたいだとか、ゲームがしたいだとか、お出かけに行きたいだとか

なにをするにも、まずが必要ですよね。

それから、お金もの


人、物、金、この3つが「経営資源と呼ばれ、企業を形作り動かすための基本要素とされています。

人が働いて、物が動き、お金が支払われます。企業はそうして成り立っています。企業だけではありません、多くのものごとが、この3つで成り立っています。そしてその次に大事なものが情報です。

“情報”セキュリティ相談センターですから、本日は情報という名の財産についてお話しします。



そもそも情報って?

みなさんは今この記事をどんなデバイスで見ていますか?パソコン?スマホ?タブレット?

いずれにしても、今手にしているその便利な端末には膨大な情報がつまっていますよね。

秘密のSNSアカウントや、恥ずかしい検索履歴、気になっている人の画像がこっそり保存してあったり。

見られたくないものがたくさんつまっているのではないでしょうか。

友達にふとスマホをのぞき込まれ、恥ずかしいネタを知り合いに吹聴される…そんな経験はありますか?

そうした、「伝えられること、伝達できるものごと」の内容、データ、事実、知識、それらを「情報」といいます。



情報は資産たり得るか

 

先に挙げた例は、情報として伝達されたら恥ずかしくてとても嫌なことですが、あなた自身のことです。
あなたにやましいことさえなければ、特に問題はありません。
たとえやましいことがなくても、スマホを暴かれるのはなんとなく嫌ですけどね!

しかし、どんなにどうでもいいような情報だって、もしかしたら誰かにとってはものすごーーく価値のあるものかもしれませんよ。

あなたにとってはどうでもいい、ただの小さな子供の写真が、高値で売買されているかもしれません。

ものの価値というものは計り知れないのです。

IT技術が進化した現代では、従来紙で保存されていた膨大な情報をデジタルデータ化し保存、活用するのが当たり前になっています。それは、便利さと引き換えに高い危険性を持つようになりました。

紙のデータと違ってネットワーク上から窃取することが可能となった情報は、どんな些細なものでもサイバー攻撃の標的です。

どこかから手に入れたその些細な情報が、別の大きな情報が漏洩するきっかけになるかもしれません。

あなたの些細な情報が、鯛を釣るためのエビにされるかもしれませんよ。

冒頭で挙げましたが、人、物、金、これらは企業を形作り動かすための基本要素です。つまり、これらに関するすべての情報は、企業が動くための大事な大事な礎なわけです。

工場で製造される部品のデータがなければ製造はできませんし、営業相手のお客様の住所がわからなければ訪問できませんよね。

「経営資源」と「経営」をつなぐのが情報であり、「情報資産」と呼ばれます。

紙の書類からパソコンのハードディスク、USBやスマホ、どんなに些細なものでも、そこに詰まっているすべてが誰かにとっての貴重な情報であり、それは立派な資産なのです。

お金を金庫に入れるように、家に鍵を閉めるように、情報もきちんと守っていかなければいけません。



情報資産の守り方

では、具体的にどうやって情報を守ればいいのでしょうか。

まず第一に、情報の保存場所の「把握と管理」が大事になります。

情報ははどこに保存していますか?
パソコン?スマホ?タブレット?それともUSB?クラウドの中とか?

なにがどこに保存されているのかきちんと把握していますか?

あの資料はどこにあるんだっけ、あのデータはどこに保存したっけ?デスクトップにアイコンがたくさんあるなあ。…なんてことになっていませんか?

ファイルやデータはきちんとラベリングして、しかるべきところに保存しましょう。

一度サボるとあっという間に「なにかよくわからないけどたぶん重要なもの」が溜まっていきますよ。

きちんと整理していれば、管理もしやすく、必要な時にすぐに取り出すことができ、PC内もすっきり。整理整頓のできるスマートな大人になりましょうね。


では次に、その整理整頓されたデータ、使い終わったら?必要のなくなった情報、きちんと消去していますか?

管理とは、情報の入力から把握、そして消去までを含みます。

紙で保存されていた情報は、シュレッダーにかけますよね。デジタルデータもきちんとシュレッダーにかけなければいけません。シュレッダー、つまり完全な消去です。

大事な情報をきちんと整理整頓して保管していたパソコンを、入れ替えることになりました。

情報を移し、古いパソコンは廃棄されるわけですが、ちょっと待って!入っていたデータ、適切に処理しましたか?シュレッダーにかけましたか?

電子データの完全な消去は、シュレッダーにかけたり燃やしたりすればいい紙のデータと違い、保存形態によって異なります。

ハードディスクから消したから大丈夫!………もしUSBに残っていたら?CDやDVDに保存しなかった?

USBからも消したし、CDもDVDも破壊したから大丈夫!なんならパソコンも破壊すれば大丈夫。………あ、まって!その情報、クラウド上には保存してない?

…と、電子データの消去には気を付けなければいけないことが多岐にわたります。

情報をデジタルデータにし、保存・運用するのが当たり前の時代です。

そして、それを狙ったサイバー攻撃と、その被害が後を絶たない時代です。

どこから漏れたのかわからない、それでも一度漏れた情報は二度と消えません。

たとえ手間だろうとしっかりと管理することが大事な「資産」を守る近道です。



本日のまとめ

冒頭で言った通り、どんな些細な情報でも別の誰かにとってはものすごく価値のあるものになり得ます。

また、こと企業においてはどんなに些細なことだろうと「漏洩した」という事実はとても重たいものになります。

情報を守るために「管理」すること。それは基礎中の基礎です。しかしこの基礎ができずに被害にあう人がたくさんいるんです。

基礎をしっかりと理解すること、学ぶことが大事です。

また、社長や一部の人だけが理解していても意味がありません。

その情報を保存・閲覧・運用する人全員が理解し、注意することが必要です。誰か一人でもその意識がなければ、まったく意味のないものになってしまいます。

全員で意識して、全員で管理することがなによりも重要な守りとなります。

その手元の端末、情報は整理されていますか?消去すべき情報は残っていませんか?今一度、大切な情報が適切に管理されているか、見返してみてください。


<参考サイト>

法人セキュリティ対策マガジンアセット

JNSA

IPA「守るべき情報資産・情報リスクの考え方」

そのスマホ、大丈夫?便利で手軽な時代に潜むスマホの穴。多発するサイバー被害の紹介

おはようございます。小江戸情報セキュリティ相談センターです。

みなさんセキュリティ対策、していますでしょうか?

インターネットが当たり前になり、どんなことでもデジタルで済ませられる時代です。

通販やネットバンキング、ゲームへの課金など、スマホひとつで大金が簡単に動きます。

便利な時代ですね。わたしのスマホなんてお財布よりお金が入っています。

そんな大事なスマートフォンのセキュリティ、大丈夫ですか?

本日はスマートフォンをとりまく被害についてご紹介します。



情報セキュリティ10大脅威って?

引用元:IPA情報処理推進機構(情報セキュリティ10大脅威)

情報処理推進機構IPAが発表した「情報セキュリティ10大脅威」というものはご存じですか?

2020年に発生した社会的に影響が大きかったと考えられる、情報セキュリティにおける事案の中から選ばれた、10の脅威ランキング。

スマホ決済、ネットの誹謗中傷、不正アプリ。どれもこれも、スマートフォンの便利さや手軽さの陰に隠れているんです。

よく聞くけど、自分は大丈夫…なんて、ぼんやり思っていませんか?

あるいは、自分なんて狙われない…とか?

ダメですよ!

今やスマホはパソコンよりもよっぽど“手軽”な攻撃の的なんです。

手軽なスマートフォンですから、ついつい気が抜けて、気が付いたら取り返しのつかないことに…なんてことになりかねません。

便利なスマホの落とし穴は、そこら中に転がっていますよ。加害者側にとってもお手軽ですから。

では、どんな被害があるのか、いくつかピックアップして解説していきます。

どういった被害があるのかきちんと知ることがセキュリティの第一歩です。



被害例1-スマホ決済の不正利用

 

キャッシュレス化を加速させたのはスマホの普及といっても過言ではないでしょう。

レジでスマホをかざすだけ。チャージもオートチャージであったり、iPhoneであればfaceIDを解除するだけ。

昨今のコロナ禍でも、現金のやり取りなしで買い物ができてしまうすぐれものですね。

そんなすぐれものであるスマホ決済の不正利用が、2020年に続き個人脅威の第1位に選ばれました。

今年の3月、警察庁がその詳しい手口を公開したことでも話題になりましたね。

公開された犯行の手口は次の通りです。

①携帯電話販売代理店の利用申し込みに必要な個人情報を不正に利用し、口座をスマートフォンの決済サービスにひも付ける

②他人のメールアカウントを無断で利用し、犯行用のスマートフォン決済サービスのアカウントを作成

③以上のアカウント作成と口座連携を短期間で大量に行い、買い子が別の端末から短時間で連続決済を行う。

たびたび問題になる個人情報の漏洩ですが、その被害は便利になればなるほど甚大になります。

本当にそのお店、信用できますか?本当にその人、信用できますか?いつどこで漏れるかわかりません。

個人情報の取り扱いは慎重に!

 




被害例2 -クレジットカード情報やインターネットバンキングの不正利用

 

通販やスマホ決済や振込、どういった方法でお支払いしてますか?ほとんどの方がキャリア決済かクレジットカードじゃないでしょうか?

カード情報は一度登録すればその後のお買い物で省略できますし、キャリア決済も利用料と一緒に引き落とされて便利ですよね。

あるいはネットバンキングなんて方法もあります。わたしも毎月家賃はネットバンキングで振り込んでいますし、銀行やATMまで行って振り込んだ回数なんて片手で数えるくらいしかありません。便利な世の中だな~~と思います。

そう、とっても便利です。便利なものは、恰好の的なんです。

不正アクセスや後述するフィッシング詐欺、ウイルス感染などで漏洩したクレジットカード情報やネットバンキングの認証情報を不正利用される被害が多発しています。

振込や支払いがインターネットでとても手軽に簡単にできるように、情報をインターネット上から不正に拾い集めることもとても容易なことになっています。

友人は自身のクレジットカードで見知らぬ人の飛行機代を支払っていました。

ネットバンキングもクレジットカードも直接口座に結びつきます。洒落にならない額が動きます。

気が付かないうちに手遅れにならないように、細心の注意を。

利用端末は最新の状態ですか?

セキュリティソフトは入っていますか?

正規のアプリ使ってますか?

まさかとは思いますが、ネットカフェのような公共のパソコンで手続きしてないですよね?



被害例3 -フィッシングによる個人情報等の詐欺

 

みなさん、迷惑メールの区別、ちゃんとついていますか?

ついてるに決まってるだろ!馬鹿にするな!…って思いますか?

最近のフィッシングメール、フィッシングサイトもなかなか馬鹿にできませんよ。

よく知ったサイトからメールで届いたリンク。そのリンク先もよく知ったサイトそのもの。

じゃあ大丈夫か、なんて思ってIDとパスワードを入力………した瞬間に全然違う知らないサイトへ。あーー!やってしまった!

…なんてことが実際に起こるんです。絶対引っかからないと思っていても、その巧妙な罠に引っかかってしまう人がいるんです。

……………わたしも引っかかりました。絶対引っかからないと思っていたんですけどね…

フィッシング詐欺に引っかかったらすぐに対象アカウントのパスワードやIDを変更しましょう。

もしも同じパスワードやIDを使用している別のサイトのアカウントがありましたら、そちらも変更しましょうね。

※※※同じIDパスワード使っちゃだめですよ!!!!!!!!!※※※

搾取された情報は簡単に悪用され、金銭的な被害になることも考えられます。

わかりやすい迷惑メールたちに紛れる、巧妙なフィッシングメールの見極めができる大人になりましょう。



被害例4 -不正アプリによるスマートフォン利用者への被害

 

スマホとガラケーの大きな違いはアプリですよね。ゲームやSNS、クーポンや便利なツールなどなど、様々なアプリがリリースされています。みなさんはいくつのアプリをインストールしていますか?20?50?過去に消したものも含めれば、100を超える人だっているのではないでしょうか。

そんなアプリにも悪意を持ったものが存在します。

意図せず不正アプリをインストールしてしまい、そこからウイルスに感染したり不正操作や情報窃取される被害が発生しています。

あるいは、利用していたアプリの運営が情報を漏洩してしまうことも。

有名なアプリでも、過去に情報漏洩で問題になったものがあります。

そのアプリ、インストールする前に少し待って!本当に大丈夫?誘導されたアプリ、誘導されたままにインストールしてない?

宅配業者等になりすましたSMSがスマホに届き、誘導されたサイトから意図せず不正アプリをダウンロードしてしまったり、公式マーケット上に通常のアプリに紛れ込ませて不正アプリが公開されている事例が確認されています。

思い当たる節、ありませんか?スマホの画面の隅に、見知らぬアプリ、ありませんか?

アプリの管理はしっかりと!



本日のまとめ

いかがでしたか?今日あげた事例はほんの一部です。

便利な世の中の最先端を走るスマートフォンですが、詐欺や犯罪の媒体としても最先端を走っています。

自分なんて狙われるわけない…。

なんとなく大丈夫でしょ…。

今までの被害者もみんなそう思っていたに違いありません。

きちんと意識すれば防げることがたくさんあります。

あなたのスマホから窃取された電話帳から、あなたの電話帳に登録していた人にまで被害が及んだらどうしましょう。

セキュリティの甘さは、あなたを加害者にしかねません。

手元にあるその端末は、とてもお手軽な情報という名の宝の山です。

便利さに隠れた詐欺という無数の落とし穴を見逃さないように、うっかり落ちてしまわないように。

スマートフォンのセキュリティ対策をきちんとして、便利で快適なスマホライフを送りましょう!